多くの日本人でも混乱しやすい日本語の表現があります。
その中で特に注意したいのが「コミュニケーション」という言葉です。
「コミュニケーション」という言葉を「コミニュケーション」と間違えることにも注意が必要ですが
- コミュニケーションを取る
- コミュニケーションを図る
という表現のどちらを使用するかについても、迷うことがあります。
以前から私は「取る」という言葉を使っていましたが、「図る」と聞くと、自分の使い方が正しかったのか疑問に思うことがありました。
この記事では、両者の使い分けについて詳しく説明します。
コミュニケーションの「取る」と「図る」両方が適切!
実際のところ、「取る」と「図る」の両方がコミュニケーションにおいて適切な使い方であることを先に申し上げます。
これは、使い方に依存するためです。
「コミュニケーションを取る」とは
「コミュニケーションを取る」というのは、具体的に「コミュニケーション行為を実施する」という意味です。
コミュニケーションとは、「情報の共有や意見の交換」を指します。
例えば、ある不動産業者との会話を「コミュニケーションを取る」と表現すると、その不動産業者と直接話をすることを想像します。
「昨日不動産業者と久しぶりにコミュニケーションを取った」という形で過去の出来事を表すと理解しやすいでしょう。
「コミュニケーションを図る」とは
一方で、「コミュニケーションを図る」という表現は、「コミュニケーションが取れるように計画または努力する」という意味を持ちます。
たとえば、「不動さんとコミュニケーションを図る」と言う場合、普段は交流のないその人とどうにかして会話を始める「計画」をしている状況を指します。
「コミュニケーションの円滑化を図る」という時は、よりスムーズなコミュニケーションを実現するための方法を考えていることを意味します。
コミュニケーションの別の言い方
もしまだ理解が難しい場合は、コミュニケーションという言葉自体を別の言葉に置き換えてみるのはどうでしょうか?
例えば、「意思疎通」「交流」「連絡」といった言葉に変えることができます。
- 意思疎通を取る
- 意思疎通を図る
- 交流を取る
- 交流を図る
- 連絡を取る
- 連絡を図る
このように考えると、「取る」と「図る」の違いをより明確に理解できるかもしれません。
「コミュニケーションをとる」に関する一般的な混乱
「コミュニケーションを取る」と「図る」の違いについては理解できましたが、「コミュニケーションをとる」の際に使用する正しい漢字表記について疑問を持ったことはありませんか?
以前、私は「採る」と書くべきだと考えていました。
「コミュニケーションをとる」の正しい漢字表記
一般的に、「コミュニケーションをとる」には「取る」という漢字が用いられます。
私自身、最初は「採る」と書くものだと考えていましたが、「採る」という表記は、選択する際に用いる表現として適しています。
例えば、採用の際に使われます。
「とる」という動詞には「獲る」「執る」など複数の漢字があり、それぞれ特定の文脈で使用されます。
- 獲る…獲物を獲る
- 執る…指揮を執る
- 取る…連絡を取る
「コミュニケーションを取る」で使用される「取る」は、「連絡を取る」などの文脈で使われる「取る」です。
つまり、手段を選択する際に適した表現というわけです。
なぜ「コミニュケーション」と間違えるのか?
「コミュニケーション」を「コミニュケーション」と間違えてしまう人は少なくありません。
「シミュレーション」を「シュミレーション」と言う人も同様です。
このような間違いが起こる主な理由は、日本人が「みゅ」という発音を苦手とするためです。
さらに、「マスコミ」という言葉も実は「マスコミュニケーション」の略ですが、発音のしやすさから「みゅ」を省略して「み」としてしまうことが一因でしょう。
まとめ|正しいコミュニケーション表現を使いこなそう
コミュニケーションを「取る」か「図る」かに加え、「とる」の正しい漢字表記についても混乱があります。
「取る」が一般的で、「採る」や他の表現は異なる文脈で使用されます。
また、「コミュニケーション」の発音や略称に関する誤りも多く、「みゅ」の発音が苦手なことが一因です。
正しい表現を理解し、適切に使用することで、より明確なコミュニケーションが可能になります。