フリクションペンはその便利さで人気がありますが、インクが出にくくなる問題に直面することもしばしばあります。
フリクションペンのインクが出なくなった際には、水で濡らす、振る、冷やすの3つの対処法で再び使えるようにすることができます。
これらの方法は家庭にあるものを使用し、簡単に実行できます。
適切な対処法を知らずに、まだ使用可能なペンを捨てたり、間違った方法でインクを無駄にしてしまうことがないように、ここではフリクションペンのインク復活法と正しい保管方法について解説します。
実践は簡単なので、ぜひ試してみてください。
フリクションペンのインクが出ない原因と3の対処法
フリクションペンのインクが出なくなったら、水で濡らす、振る、冷やすの3つの方法で修復しましょう。
フリクションペンはインクが残っているにも関わらず、時にインクが出なくなることがあります。
しかし、インクが出ないとすぐに諦めてしまうのはもったいないことです。
簡単な手順でインクを復活させることが可能なので、捨てる前にこれらの方法を試してみましょう。
湿らせたティッシュでフリクションペンのボールチップを転がす
インクが出ないと感じた時、最も簡単で成功率が高い方法は、フリクションペンのボールチップを湿らせることです。
手順
- ティッシュを水で湿らせ、フリクションペンのボールチップを転がして湿らせる。
- 試し書きをし、インクが薄い場合は再度ティッシュでボールチップを湿らせる。
- インクがスムーズに出るまで1と2のステップを繰り返す。
水でボールチップを湿らせることにより、ペンの先端に固まったインクを溶かし、再度書けるようにします。
フリクションペンは水性インクを使用しており、インクが出なくなる主な原因は水分の蒸発によりインクが固まってしまうからです。
この方法で、インクが固まってしまった問題を解決し、再び使用可能になります。
ビニール袋で振って遠心力を利用する
フリクションペンだけでなく、油性ペンにも有効なのが、遠心力を利用した方法です。
手順
- フリクションペンをビニール袋に入れ、口をしっかりとねじって閉じる。
- ビニール袋をしっかりと握り、力強く振り回す。
- 試し書きをしてインクが出ない場合は、再度振り回す。
インクが出ない一因として、フリクションペンのインクチューブ内に空気が入ってしまうことがあります。
遠心力を加えることで、インクチューブ内の空気を押し出し、インクが再び流れやすくなります。
ビニール袋を使用することで、インクが周囲に飛び散るのを防ぐことができ、安全に作業を行うことが可能です。
冷却法による色再生
フリクションペンのインクが熱によって色を失った際、冷却することが有効な復活手段です。
手順
- ペンを冷凍庫に入れます。
- 1〜2日間そのままにして冷やします。
- 指定時間が経過した後、室温で2〜3時間解凍させます。
フリクションペンのインクは熱に敏感で、高温で色が消える特性を持っています。
冷凍庫で冷やすことにより、温度を急速に下げ、消えた色を再び現れさせることが可能です。
特に夏期や直射日光下でインクが消えた場合に試すと良いでしょう。
ただし、インクが高温や強い紫外線で化学的に変質してしまった場合、この方法では色の復活は難しいかもしれません。
その際は新しいリフィルへの交換が必要です。
避けるべきインク復活法
これらの方法は、フリクションのインクが熱で透明化する特性により、状況を悪化させる恐れがあります。
特にペン先を加熱することにより、ペンの構造を損傷し、完全に使用不可能になることもありますので注意が必要です。
フリクションインク消費の背後にある理由
フリクションペンのインクは特殊な成分を含んでおり、外見上は通常のペンと変わらないインク量でも、実際に書ける文字量が少なくなっています。
これは、フリクションのインクが温度変化に応じて色を消すことができる特性が原因です。
インクの色変化は以下の温度に応じて起こります。
- 常温で色があり、文字が表示されます。
- 60度でインクが透明に変わり、文字が消えます。
- -10度で透明になったインクが色を取り戻し始めます。
- -20度でインクが完全に元の色に戻り、文字が再表示されます。
フリクションペンに搭載された消しゴムを使って摩擦熱を発生させることで、インクを透明化させ、文字を「消す」ことができます。
これは、従来の消しゴムや修正液を使用することなく、非常に便利な機能です。
また、消しゴムは紙を傷つけることなく使用できるため、繰り返し書き消し作業を行う学習教材などに最適です。
消去したフリクション文字の再現法
フリクションペンで書かれた文字は、冷凍処理によって見えるように戻すことが可能です。
冷凍庫内での低温環境がインクの色を再活性化させ、文字を再び読める状態にします。
誤って消してしまった情報や、温かいものを近づけてしまい消えてしまった文字も、この方法で回復可能です。
フリクション利用を避けるべき場合
フリクションペンは、手帳の記入、郵便物の宛名、重要書類など、永続的な記録が求められる場面では使用を控えるべきです。
フリクションペンのインクは温度変化で消えるため、予期せぬ状況で情報が失われるリスクがあります。
例えば、高温環境下では手帳の予定が消えてしまうことがあり、重要な書類に使用した場合、不正な改ざんが可能になる恐れもあります。
書類のコピー時にも、高温がインクを消す原因となり得ます。履歴書や重要な書類は、消えないペンで記載することが重要です。
フリクションペンで宛名を書いた郵便物は、配送過程での摩擦や温度変化により、情報が失われる可能性があります。
フリクションペンのインク長持ち保管テクニック
フリクションペンをより長く使用するためには、乾燥防止、ペン先の詰まり避け、適切な温度維持が重要です。
これらを意識した保管方法によって、フリクションペンの寿命を延ばすことが可能です。
ペンの性能を維持し、長期間にわたって快適に使用するためには、これらの保管ポイントを守ることが大切です。
キャップの閉鎖を忘れずに
フリクションペンは水性インクを使用しているため、油性ペンと比較してインクが乾燥しやすく、固まりやすい傾向にあります。
これにより、インクが長持ちし、常にスムーズな書き心地を保つことができます。
ペン先の清潔保持
フリクションペンを特殊な素材の上で使用すると、その素材の微細な繊維がペン先に詰まることがあり、筆記不良を引き起こす可能性があります。
特に和紙や布地などの非伝統的な筆記材料ではこのリスクが高まります。
また、ペン先がペーパーに対して直角に近い角度で使用されることを推奨します。
これにより、ペン先の詰まりを防ぎ、インクの流れを良好に保つことができます。
高温及び直射日光を避ける
フリクションペンのインクは、60度以上の高温で色が消える特性を持っています。
パソコンの熱風が当たる場所や暖房器具の近くなど、意外と高温になる場所に注意が必要です。
また、ペンを保管する際には、インクがペン先に集まりやすいよう、ペン先を下にして立てておくことをお勧めします。
これにより、インクの乾燥を防ぎ、いつでもスムーズに書き始めることができます。
ペン先の物理的損傷に警戒する
フリクションペンを含むすべてのボールペンのペン先は非常にデリケートです。
強い衝撃が加わると、ペン先が損傷し、インクの流れが悪くなる原因となります。
使用しない時はキャップをしてペン先を保護し、硬い物体にぶつけたり、強く押し付けたりすることを避けましょう。
一度損傷を受けたペン先は、修復が困難であり、筆記性能が回復しない場合が多いです。
そのため、ペンの取り扱いには特に注意し、予備のペンを用意しておくことが望ましいです。
フリクションペンの適切な使用と保管
- キャップの閉鎖:使用しない時は必ずキャップを閉める。
- ペン先の清潔保持:適切な素材上での使用を心がけ、ペン先の詰まりを防ぐ。
- 高温及び直射日光を避ける:ペンの保管は涼しく、直射日光の当たらない場所を選ぶ。
- ペン先の物理的損傷に警戒:強い衝撃や圧力を避け、キャップでペン先を保護する。
フリクションペンの長持ちとスムーズな書き心地を保つためには、上記のポイントを守ることが重要です。
適切な保管と使用法に注意し、フリクションペンを最大限に活用しましょう。