福島県の浜通り地方は、美しい自然や温暖な気候、そして独特の文化が魅力的な地域です。その中でも、方言は地元の生活に根付いた大切な文化の一部であり、地元の人々の人柄や暮らしを感じられる重要な要素です。このページでは、福島方言 浜通りに焦点を当て、その特徴や使い方を詳しく解説します。
「福島方言 浜通り」と検索するあなたは、地元の言葉に興味があったり、地域の魅力をもっと知りたいと思っているのではないでしょうか。この記事では、方言の意味や使われるシーン、実際の用例を交えながら、浜通りの言葉の世界をご案内します。方言を学ぶことで地域への理解が深まり、地元の人々との距離も縮まることでしょう。
ぜひ楽しみながら、福島方言の魅力を感じてください。
記事のポイント
- 福島方言 浜通りの特徴や独特の言い回し
- 日常生活で使われる方言の意味や使い方
- 浜通り地域の文化や生活に根付く言葉の背景
- 方言を使った具体的な会話や用例
目次
福島県浜通りの方言・意味・用例を紹介!
福島県浜通り地方は美しい自然と豊かな文化が調和した地域。その中でも方言は、地元の暮らしや人々の温かさを感じられる魅力的な要素です。地元で実際に使われている言葉を知ることで、地域への理解を深めたり、訪問時のコミュニケーションに役立てたりすることができます。
あ行
方言 | 意味 |
---|---|
あーだごど | あんなこと |
あい (え)べ | 行こう |
あおのけ | 仰向け |
あか | 魚(小児語) |
あかいも | じゃがいも |
あがた | 交霊 |
あがっせい | お食べなさい、お入り下さい |
あがとくやい | 同 |
あがめってぇ | いやだ、だめだ |
あきゃじ | 塩鮭 |
あきび | あけび |
あぐふく | 亜い口言口らノ |
あしと | 足跡 |
あすばねーか | 遊ばないか |
あっかす | ありますか |
あっきゃげ | 秋上げ、収穫 |
あっぷくしる | 蒻れる |
あっぽ | 大便 |
あっぽや | だいべんじょ |
あどががぁ | 後妻 |
あなこ | 穴(コは接尾語) |
あねこ | 若い女子、娘 |
あねさ | 兄嫁 |
あねはん | 姉さん |
あのなっされや | あのね |
あばげる | ふざける |
あぱとば | そわそわする |
ありがどがす | 有難うございます |
ありっこ | あり |
あれゃしたり | あらまあ(驚く) |
あんかん | 行火(あんか) |
あんだんペ | あるだろう |
あんちゃ | 娘、姉さん |
あんね | 姉 |
あんめした | あるまいよ |
いあぇづ | (会津)地名 |
いきばる | りきむ |
いぐね | 家のまわりの木 |
いくべぇ(いぐっぺえ) | 行きましょう |
いじこ | 赤子を入れるもの(わら製) |
いそっけづ | いそぎんちゃく |
いだがん | 居ましたか(いだげえ) |
いたましい | 惜しい |
いっこ | 猫柳(植物) |
いっこ | 犬 |
いっそお | ばかり |
いなさ | 南風 |
いまに | さようなら |
いりのざしき | 奥の間 |
いんか | わずか、少し |
いんからない | 行きますからね |
うけ | 魚つりの浮き |
うっしょ | 後 |
うっすらかん | ぼんやり |
うめもの | お菓子 |
うらっぽい | さき |
うわっばり | 上着 |
え(えー) | 家 |
えぁばんしょ | おいでなさい |
えさばや | 魚屋 |
えっちょめ | 一人前 |
えっぺえ | 二合五勺のこと |
えましごろ | 今頃 |
おあがんなんしょ | お寄りなさい |
おあげえ | 召し上がりなさい |
おあし | 銭 |
おいんなしょ | お出でください |
おおきに | 有難う |
おおごとした | 失敗した |
おか | お母さん |
おかえ | おかゆ(粥) |
おっかね | 恐ろしい |
おがる | 育つ |
おぎ(おき) | 炭火 |
おきあげ | 村雨 |
おさめぇる | 捕まえる |
おそふき | 雪に用いる藁靴 |
おじぎ | 挨拶 |
おじんつぁ | おぢいさん |
おつけ | お汁(おづけ) |
おっける | 置く |
おっちゃ | お父さん |
おてらさま | 和尚さん |
おでんとはん | 太陽 |
おと(おとっこ) | 赤ん坊 |
おどがぁい | あご(おどげ) |
おどーじる | 落ちる |
おどっつぁ | お父さん |
おどのもり | 子守 |
おばさる | 負われる |
おばんちゃん | 祖母さん |
おべんちゃら | 多弁、へつらい |
おぼこ | 赤ん坊 |
おらぁげぇ | 私の家 |
おんじねー | 私でない |
おんつぁやろー | 馬鹿野郎 |
おんつぁれる | 叱られる |
おんなれ | おいでなさい |
あ行 用例
- あーだごと嘘だ
- おら家さあいべ
- 鼻血出だからあおのげに寝せどけ
- 白いまんま(飯)にあかかけて
- あかいもゆでろ
- あがたよせる(交霊する)
- これあがっせい、ここさあがっせい
- どうかあがとくやい
- そだごどあがめってぇ
- 返りにあきゃじ買って来う
- 山さ、あきび取りに行かねがよ
- あぐふくとびしゃけっつお(悪口言うと叱るぞ)
- ここに犬のあしとがあっつお
- 君ちゃあすばねーか、(君ちゃんあそばないか)
- 米あっかす(あっかせとも言う)
- 明日はあっきゃげだぞー
- わあ、くせいくせいあっぽだ
- あっぽやに行ってくっがら
- あれは、あとががぁだ
- この銭にあなこあいでんだ
- いいあねこだな
- (兄嫁を弟妹が呼ぶ語)
- おめの姉はんうっづぐしな(美しいな)
- (あばせる)あんまりあばせるな
- あんましあぱとばしんでねえで
- はんとにありがどす
- (ありご)は全県的 ありっこいたぞ
- (あれわしたり)とも言う
- 寒いからあんかんだいて寝っペ
- そだこともあんだんぺ(下の者に)
- おめはどこのあんちゃだ
- あれはいいあんねだった
- そんな馬鹿にしたごとってあんめした
- あんたはいあぇづの生まれだベ
- うんといきばれよ
- いぐねあんで風よけになんなし
- 早くいくべえよ
- おと、(赤子)いじこさ入れておけよ
- (動物)あら、いそっげつめっけたぞ
- 山田のおんつぁんいだがん
- それ呉れんのはいたましいな
- (いっころころとも言う)(中通り)
- おらえにもいっこいっつお(僕の家にも犬がいるよ)
- きょうは自菜いっそお持って来た(「いっそお」は浜通りでは渋柿のこと)
- もういなさ吹くようになったな
- ほんじゃ、いまに(それではさようなら)
- いりのざしきに案内しな
- 砂糖をいんかくいよ(少しください)
- 休みになったらいんからない
- ほれ、うけ動いでんでねえがよ
- あんだのうっしょにかくれてる
- あれはこの頃うっすらかんとしている
- 今日はうめものもらってきた
- 五重塔のうらっぽいにとんびがとまった
- 寒いからうわっばり着てげ(着て行け)
- おらえさやべ(私の家に行きましょう)
- おらえさえぁばんしょ(同)
- えさばやさ行って鰯買って来う
- あんで、えっちょめの気してる
- もっきりえっぺえなんぼだ(酒二合五勺桝でいくらだい)
- えましごろなんしぁ来んだベ
- どうぞおあがんなんしょ(敬語)
- さあさ、おあげえなんしょ
- おあしは大事にしろよ
- どうかあそびにおいんなんしょ(敬語)
- おおきに世話かけだない
- えやあ、財布ほろっておおごとしちまった
- (おかも)(おが)(おがが)(おかさ)(おがちゃ)
- おかえねえだがら(煮えたから)食べろ
- おら、おっかねえなあ(私、なんだか、恐ろしいな)
- なんだってこの子はおがったごと
- 火おこすから早くおぎ持って来う
- ほら、おきあげくっつお
- やっと犬こをおさめえた
- (おそぼ)とも言う
- お客さまに早くおじぎしろ
- (おじんつぁま)
- ご飯におつけかけて食うべ
- ここに本おっける
- (おっつぁん)とも言う(浜)
- きょうは彼岸だからおてらさま来るぞ
- おでんとはんが出たから起きろよ
- (おど)おどをうぶえよ(おんぶしなさいよ)
- (おどげ)あれ、おどげがはずれた
- 太郎のやつ木からおどーっちや
- おど(と)つぁん、おとっちゃあ、おとっちゃん
- おどのもりの歌がきこえた
- おばさ(おばさん)におばさって行く
- おばんちゃんはやさしがった
- そだ、おべんちゃら言うんでねえ
- ほんとにめごいおぼこだなィ(可愛い赤んぼうですね)
- おらげぇさぁ遊びに来う
- そんなごとおんじねー
- このおんつぁやろー
- おんつぁんにおんつぁれるぞ
- おら家さおんなれよ
か行
方言 | 意味 |
---|---|
かぁながし | 場死者 |
かあまし | 洪水 |
かかりご | 後継者、相続人 |
かさこ | おできの治りかけ |
がさやぶ | 草むら |
かたっきり | 全然 |
かどい | なつかない |
かな(いと) | 木綿糸 |
がなる | どなる |
かぶっちゃない | かびが生えたね |
かみごと | 休日(村で決めた日) |
がむし | げんごろう虫 |
かよこ | 鰻の稚魚 |
からすのきんたま | かまきりの卵 |
からっきり(し) | 全然、まるで |
からまり | 辺り |
がらんぽ | 空っぽ |
かるこい | 軽い |
かれっぽ | 枯枝 |
かんかち | やけど |
がんけ | 崖 |
がんこいこい | やぶじらみ(植物) |
がんこら(ごら) | うつろ、洞 |
がんぜん | 事実 |
かんだち | 雷 |
かんちゅじる | やけどする |
かんにゃぶ | 蛤(にな)(川にいる巻貝) |
かんにんない | ごめんね |
きあした | 来ました |
きじり | 薪置場 |
きっとしていろ | 動くな |
きんにぇ | 切れない |
くいぬけ | 大食 |
くいよ | ください |
ぐいら | 不意に、急に |
くえっか | くれようか |
くさぶか | 草むら |
くそひび(くそへび) | まむし(蛇) |
くたっしょ | ください |
くなはんしょ | ください |
くばのえぇず | くもの糸 |
くらすける | 打つ、たたく |
くんされ | ください |
けえ | 食え |
げぁぇる | 蛙 |
けぁーこ | 貝 |
げいに(げぇだ) | 多く |
げぇあーに | 沢山 |
けえさっつぁま | 巡査 |
けえーもの | 買物 |
げえーる | 蛙 |
けそけそ | 平然と |
けっぺずる | 肖りとる |
けむてえ | けむい |
げんちょも | けれども |
げんじょも | けれども |
ごいら | 突然、ぐっと |
こうべい | 格好、勾配、身のこなし |
こおのけ(げ) | 眉毛 |
こぎる | 値切る |
こぐ | 歩いて川を渡る |
ござい(こさい) | お出ください(敬語) |
こざき | 粉米(粉裂) |
ござ(さ)んしょ | お出ください |
ごしゃやける | 腹が立つ |
ごせやぐ | 立腹する |
こだどこ | こんなところ |
こばかくせえ | 馬鹿馬鹿しい |
こぶしもち | 拳骨(げんこつ) |
これっばかし | こればかり、少し |
こんだら | これなら |
こんつら | こんな |
か行 用例
- (かぁながれ)俺かァながれ見て来た
- いやぁこの雨でかあましだ
- こいつは俺ら家のかかりごだい
- おらえのややこのかさこもよくなったぞイ
- そごらはがさやぶだ、気ィつけろ―
- あいつはあれがらたっきり来ねな
- この鳥はとてもかどい鳥だわい
- かな糸で蛙をしばった
- うんとがなってみろ
- あれ、また鰹節かぶっちゃない
- あすはかみごとでござっすよう
- がむし三匹とったぞい
- かよこいっぺえいるぞう
- からすのきんたまめっけたぞお
- 仕事らつうどからっきりだめだ
- あのからまりにはさっばし魚は居ねえぞ
- どっちの手の中がらんぼだ
- この子はとてもかるこいナ
- かれっぽ拾って来い(かれんぼ)南、中、浜
- (かんかぢ)かんかち野郎(やけどをした人)
- 向え小山のがんけのつつじ及びなければ見て暮らす
- (がんこじこ)とも言う
- (がんころ)とも言う(会)
- それはがんぜんあったことだ
- かんだち雨が降る
- 気つけねどかんちゅじるぞ
- (かんにゃぼ)浜(かんにゅぶ)北(かんにょぶ)北、中
- 悪りがったな、かんにんない(かんべんないとも言う)
- 昨日きあしたよ
- 炉の口(木尻)きじりよくはいておけ
- しばるまできっとしてろよ
- このなまくら刀はきんにぇな
- このくいぬけったらきりがねえ
- このおれにくいょ
- 車がぐいらと曲がったんだ
- このざくろくえっか、ん、くえよ(くださ い)
- ぎんす(きりぎりす)ほごの草ぶかてないてんぞ
- くそ=恐ろしいという意味の接頭語
- (くだつしょ)(くだれ)とも言う
- くなれ(浜)くなんしょ(会、南、中)
- くぼのええずはった(くもの糸はった)
- 悪いやっだくらすけるぞ くらせる(中、北、南)くらつける(浜、会、北)
- くんしょ(会、北)くんちぁい(浜)くんちぇい(県内)くんつぁんしょ(会、中)くんつぇー(会、北、中)くんにぁい(南、浜、北)くんネー(浜)
- ほら、これけえ(食べなさい)
- げぁーる(中、南、北)けぇーる(会、南)げぇ―る(浜、北、中、南)
- けぇ―がら(県内)
- こだげいにもらってすまねえなし
- 上産物がげぇあーにあるぞい
- ほら、けえさっつぁま来らったぞ
- 町っちゃ行ちてけぇーものしてくっぺ
- 殿さまげえ―るが居たぞ
- 地震でもけそけそしている
- 畑の上をけっぺずる
- とでもけむてえくて風呂たがんにえ
- 呼んだげんちょも返事がねえ
- それはそうだげんじょもなあ(げんじも)(げんとも)(南、浜、会、中)
- いやぁ、ごいら水が出た
- ごえっと(北、南、中、会)ごえら(会、北、浜)とてもあいつのこーべいはいいな
- 黒いこおのけだごと
- 夜店で品物をうんとこぎれよ
- そこからは川をこぐんだぞ
- 遠慮しねでごさい
- こざき届けて置いてくなんしょ
- 早くこっちゃござんしょ
- おらごしゃやける、裏のかぼちゃが盗まれた(相馬民謡)
- ごせばらやける(県内)ごせする(会)
- こだどこと思わねえがった
- 全くこばかくせぇ話だべ
- こぶしもちくれるぞ
- これっばか(会、中、北)これっぱっこ(浜、北、中)
- こんだらいいベ
- こんつらもの捨ててしまえ
さ行
方言 | 意味 |
---|---|
さえなら | さようなら |
さぎっぽ(い) | 先端 |
さくず | 米ぬか |
さすけーねー | 差し支えない |
さっぱど(と) | きれいに |
さなぶり | 田植休み |
ざらかき | 落葉かき |
さるほ | あせびの木 |
ざんめぁじる(する) | 遠慮する(I昧) |
し(ひの訛り) | 火 |
しが | つらら |
ししゃね | しらない |
ししょびき | 塩引 |
しじみっけえー | しじみ貝 |
したがら | それだから |
しちゃばく | ひき裂く |
じっきに | 直ぐに、忽ち |
しっぱだく | 叩く |
しななんねぇ | しなければならない |
しばし | 火箸 |
しびた | へた(植物) |
しぼ(こ)(ひぼこ) | 紐 |
しゃくがね | 物差し、曲尺 |
じゃじゃんぼ | 葬式 |
しゃねえ | しらない |
しょーし(い) | 恥かしい |
しょで | 二日 |
じょーり | 草履(ぞうり) |
じょーんだ | 上手だ |
じんけさま | 巡査 |
しんでねーぞ | するのではないよ |
しんペ | 梢(しんぽい) |
しんぺぇ | 心配 |
しんぼう | まじめ |
すいしろ | 風呂(据風呂) |
ずいら | 突然 |
ずうばこ | 重箱 |
すかっぱた | 海岸、砂浜 |
すかな | すかんぽ、すいば |
すがり | 蜂の一種 |
すぎほこ | すぐ其処 |
ずぐらめる | 図にのってえらぶる |
ずっつぁ | お祖父さん |
すってんぺん | 頂上 |
すないも | じゃがいも |
すもとりばな | すみれ |
ずら | でたらめ |
すんぎゃね | 杉やに |
ずんち | 馬追虫 |
すんなめずる | すべる |
せえ | おかげ |
せきど | 墓石(せきとー) |
せきり | せきれい(鳥) |
せちがら | 肉のあぶら揚げ |
せな | 兄、年長の男、主人、若い男 |
せでこう | 連れて来い |
せてんげ | 連れて行きなさい |
ぜね | 銭(ぜんぜ) |
せばっち | 狭い |
せわしい | 騒がしい、うるさい |
せんぎ | まえに(せんに) |
そうがし | そうですか |
そげ | そうですか |
そうしっちゅうど | そうすると |
そぜえにする | 粗末にする |
そだもの(そだがな) | そんなもの |
そうだない | そうではない |
そうだべっちゃ | そうでしょう |
そうだっぺぇがした | そうだろうかしら |
そっこそっこ | こっそり、静かに |
そったこと | そんなこと |
そっちゃ | そちらへ |
そっちゅう | 度々 |
そうでごす | そうでございます |
そうでねえ―てば | そうでないですよ |
そればし(それっばり) | そればかり |
そんじゃ | それでは |
そんま | 早速に、すぐに |
さ行 用例
- ほんじゃまあさえなら
- 柿の木のさぎっぽをもぎった
- いいさくずだない
- ちっともさすけーねーぞイ
- 床やさ行ってさっぱどして来う(来い)
- あしたはさなぶりだよ
- 裏山さざらかきに行くべ
- (あしびの木)さるほめっけたぞ(見つけたよ)
- ご馳走になるときなどざんめぁしてくなんしょ(かまわないでください)と言う
- 風呂のしたげよ
- 花のようになる樹木の霜を言う(つらら)
- そたことおらししやね(そんなこと私は知らない)
- はのししょびき何ぼだぁ(ほの=その)
- しじみっけぇ―いらねがい
- したがらやめろちゅ―だあ(それだがらやめろと言うのだ)
- 清書しちゃばくでねえぞ
- 薬つけだからじっきに治っかんな
- 馬鹿にしっとしっばたぐぞ
- (しなんねえ)当番をしななんねぇ
- 早くしばし持ってきな
- なすのしびた
- 早くしぼこでしばれ
- しゃくがね忘れる大工あっか
- じゃじゃんぼがとおるぞ(じゃらんぼとも言う(中、浜、会))
- はだこと俺しゃねえ
- そんなごとおらしょ―しなぁ
- しょでにはそんなごとなかったな
- じょ―りはいて行げよ(じょんじょとも言う(南、会))
- おまえの踊りはじょ―んだじょ―んだ
- ほら、じんけさま来らったぞ
- そだ悪いごとしんでねぇぞ
- 木のしんぺおっぽれ(梢を折れ)
- しんぺえしっこどねえで(することないよ)
- あいづはしんぼう者だもんなあ
- すいっしょ(浜、北)すぇひよ(会、南)
- ずいら飛び出して来たんだぞい
- ずうばこ持って遊びさ行げ
- 早くすかっぱたへ行くべ
- すかな取りに行かねか
- いたずらしっとすがりにさされるぞ
- ○○やんの家はすぎほこだ
- ちっとよくなっとずくらめるやつが居る
- ずっつぁにお茶あげろ
- 山のすってんぺんに雪がある
- 家のすないもはうめえなぁ
- (相撲取花)すもとりばな取りに行くべ
- そだずら語んな(でたらめ言うな、ずらこき)
- すんぎゃねねばねばだ
- ずんち三匹とったぞい
- 風呂場ですんなめずって痛くした
- 優勝したのはあの人のせえだ
- らんばのせきどさ花あげろ
- うづぐしせきりないている
- 猪のちせがらはとでもうめいぞい
- おら家のせなさんが行くど(兄が行くよ)せなさ(中)せなさま(北、中)
- こんどおら家させでこうな(来なさいよ)
- 祭させてんげよ
- 螢買うぜねもって来いよ
- この家はせばっちない
- せわしい日だ(せわしねぇ)(会、北、中)
- (せんぎな)せんぎ東京さ行ったことあるぞい
- そうがし(会、北)そ―が―も(会)そうがん(中、会、南、浜)
- ああ、そうげ、よがったなぁ
- そうしっちゅうどいいんだわい(そうしっと)も同意
- 年寄をそぜえにするもんでねい
- そだものいんね(いらない)(そだらもの)
- 牛だなんて、そうだないぞい、馬だぞい
- そうだっばいともいう
- 大丈夫だっつうんだ、そうだっぺぇがした
- やや起ぎっからそっこそっこ歩け
- そったこと俺はわかんね
- 早くそっちゃ持って行げ
- そっちゅう失敗ばかしてんだ
- (敬語)戦死なさったそうでごす
- そうでねえ―てばおめは馬鹿だなあ
- それっばしではしょうあんめ
- そんじゃ一緒に行くべ
- そんま来たのにはびっくりしたわい
た行
方言 | 意味 |
---|---|
たあら | 俵 |
だぁぃろ | いやです |
だいまどじょう | 大型のどじょう |
だえろ | 鍋牛(かたつむり) |
だぇわんぼうず | 禿頭病 |
たかあし | 竹馬(高足) |
たがく | 持ちあげる |
だがさる | 抱かれる |
たかとう | 大根おろしの汁 |
たかり | ○○人の意味 |
たたきおちる | 強く落ちる |
たたきのめす | なぐる |
たちぶるめ | 旅立ちのときのごちそう |
たっぺ | すべるところ |
たてあげ | 小作米 |
たてめえ | 家の上棟 |
たまげて | 大変に |
たゆーさま | 神主さま |
だら | ○○なら |
だら | 人糞、下肥 |
たらのまね | ふざけたまね |
たんがら | 背負いかご |
たんたん | 足袋(幼児語) |
たんにぇ | 足りない |
たんと | 沢山 |
たんねる | 尋ねる |
たんのぐろ | 水田の畔 |
たんべ | 唾咬 |
たんぼんぽ | たんぽぽ |
たんまげる | 驚いた |
じぐねる | ふざける |
ちちゃこい | 小さい |
ちっちゃい | 小さい(ちっちい) |
ちびらちびら | すこしずつ |
ちみぎる(つみぎる) | つねる |
ちゃがむ | かがむ |
ちゃっぷ(ぽ) | 帽子 |
じょうぐち | 門口(錠口) |
ちょーす | もて遊ぶ |
ちんぐと(ちんと) | わずか、少し |
ちんちぇ | 小さい |
じんつぁ | お祖父さん |
ちんと | 少し |
ちんとま | ちょっとの間 |
ちんぽけ(ちんぽけんな) | 小さいこと |
づ―える | 茎の中が空になる |
つかい棒 | 心張り棒 |
つけやげ | 天ぷら |
つそ(ちそ) | しそ(植物) |
つつころ | 土塊 |
つぶ | たにし |
つぶりけ | 髪の毛 |
つれるわん | 釣れるよ |
ずんない(ずない) | 大きい |
つんぬき | 袖なし |
つんのめす | 突き転ばす |
づんむぐる | 水中に没する |
でぁえく | 大工(でえぁく) |
でぇーどこ | 台所 |
でがさない(ねえ) | きまり悪い、具合が悪い |
でくのぼう | ぼんやりもの |
でげえ | 大きい |
てしょう | 小皿(手塩皿) |
でっちがる | 腰を下す |
てっちょう | 上の方 |
てっぺ(ん) | 峯頂 |
てっぽ | 筒袖 |
でなづき | 出額(ひたい) |
でんきんばしら | 電信柱 |
でんぐらかえる | ひっくりかえる |
てんこもり | 山もり、一杯 |
てんとさま | お日さま |
とおみぎ | とうもろこし |
とおちゃん | お父さん |
とおてーばしゃ | 客馬車(トテ馬車) |
とおねこ(とおねっこ) | 仔馬(当年子) |
どおんじ | 道理で |
どこさ | 何処へ |
どこにもかごにも | 何処にでも |
どせえこせえ | 結局、いっそのこと |
どうだっぺえ | どうだろうか |
とっさえぐ | 取りに行く |
どっちゃ | どこへ |
とづく | 届く |
どっくち | 毒舌、悪口 |
とっけし | 鶏の冠、とさか |
とつこ | そそかしい者 |
とっと(幼児語) | 鳥、鶏 |
とっぱぐる | し損じる |
とっぷ(幼児語) | 豆腐 |
とでづもない | とんでもない |
とねっこ | 一才の仔馬 |
どのる | 腹痛などがおちつくこと |
どろ | 大きいとんぼ |
とんずく | とどくこと |
とんがらし | 唐辛 |
とんのけえし | 鳥の糞 |
た行 用例
- たあらさつめてくれろ
- そんなことだぁぃろ(いやだ、誰がきくものか)だぁれぇ(中、南、浜、北)だえろ(南、中、浜)
- こいづはだいまどじょうだ
- たぇろたぇろ(北)だぇろだぇろ(浜)
- あいづだぇわんぼうずになった
- (たがあし)ともいう
- ほら、ほっちの方だがくんだ
- 赤ん坊がばっばに抱かさる
- 今夜はたかとうめしだ
- 貧乏たかり、欲たかり、臆病たかり
- 木からたたきおっちや
- 言うごと聞かねとたたきのめすぞ
- たちぶるめ食べてくなんしょ
- たっぺすべりさ行くべ(たっぺすべり)
- たてあげを持って行ぐ
- きょうは本家のたてめえだ
- あの女たまげてきれいだ
- あのたゆーさまもこ(婿)さまだと
- あの人んどこだら嫁に行ってもいい
- あのやつはだらかつぎしている
- こら、たらのまねしんでねぇ
- たんがらかついで来うよ
- たんたんはいて来たのがい
- あれ、一つたんにえぞ
- こんど来っとき、たんと持って来な
- こんどたんねて行くがら
- たんのぐろ歩ぐんでねぇぞ
- たんべくっつけるぞ(つばをつけるよ)
- たんぼんぽにさわんなよ
- おおたんまげだもんだ
- この子はすぐにじぐねる
- ちーちゃこい(浜、中、北)ちっきい(会、中)
- ちっちゃこい(南、会、中、北)
- ちびらちびら酒をのんでる
- あいでた、ほだにちみぎるもんでねえ
- (しゃがむ)前の方さちゃがむといい
- 暑いがらちゃっぶかぶれよ
- 夜はじょうぐちをよく締めろよ
- そいずあんまりちょーすなよ
- 俺さもちんくとくんにゃ
- ちんちぇ奴だな
- じんつぁ来らっしぇ(おいでなさい)
- ちんとわけてくれ
- ちんとま待っていろ
- あの木はちんぽけだな
- 大根さづーえった
- つかい棒をかっとけよ
- こん夜のおかずはつけやげだ
- つそがよく漬いたぞ
- つつころをどけろ(つちころをよけなさい)
- つぶや つぶや からつぶや(わらべ歌)
- いいつぶりけしてやんな
- きょうは魚がうんとつれるわん
- づんねえ(中、会、浜、北)鯉だ
- 寒いからつんぬき着てけ(行け)
- ちっちゃい子をつんのめす
- 頭までづんむぐってしまった
- 俺の兄は舟でぁえーくだよ
- でぇーどこにねずみが出た
- あの人に会うのはちっとでがさないな
- あれはでくのぼうで役に立たね
- とてもでげえ狐だったぞ
- おてしょうに取れよ
- そこにでっちがって居ろ
- もっとてっちょうの方さ投げろ
- 山のてっぺに光っとこがある
- てっぽの着物着せらっちゃ
- あの子はでなづきだ
- でんきんばしらにせみとまった
- 坂道ででんぐらかえった
- てんこもりの飯たべた(てっこもり)
- てんとさまのある中歩くべ
- とおみぎゆでだがら食べろよ
- とおちゃんとかあちゃんとおれと三人
- とおてーばしゃさ乗って飯坂さ行くべ
- とおねこが三匹あるぞい
- どおんじ来ねえと思った
- 金槌はどこさ置いてきたんだ
- どこにもかごにも花咲いて居るぞ
- どせえこせえ、ばっさりと切ったらええ
- どうだっぺえ嫁にくれては
- わらびとっさ行くべ(とっしゃえぐ)浜、北、中、南
- どっちゃ行くのがえ(どこへ行くのですか)
- 天丼にとづくわい
- そだにどっくち言っていいのか
- とっけち(中、浜、北)とっけぢ(中、北)
- あいつはとてもとっこなやっでない
- とっとこ(北)とっとこい(南、中)とっとめ(浜、南)
- はだ手つきではとっぱぐるぞ
- とっぷ食うか
- そだごととでづもない話だ
- とてもめんこいとねっこだぞい
- すぐどのるからこの薬を飲むどいい
- ほら、どろが飛んでぇぐぞ
- 夕方までにとんずくべ(届くでしょう)
- 七色とんがらし、よがつたがい(いりませんか)
- とんのけえしくつついたぞ
な行
方言 | 意味 |
---|---|
なぁしょ | 苗代 |
ないっちや― | なぃということはない |
なえ | ね(他人に同意を求める) |
なえばえ | 無いだろう |
ながってる | 捨ててある |
なきめそ | 泣きやすい子 |
なぐろぶつ | 波がうねる |
なご | いなご |
なごい | なっこい |
なこど | なこうど |
なし(敬語) | ね |
なして | なぜ |
なじょうだが | どうだか |
なじょったい | どうだかね |
なす | 産む |
なす | 返す |
なた | くそ |
ななこな | 目茶目茶に |
なまらはんじゃく | 未熟 |
なや | ね |
ならほど | なるほど |
なんこ | お手玉 |
なんせ | 何しろ |
なんちゅう | 何という |
なんちゅうごったべ | 何としたことだ |
なんちゅっても | 何と言っても |
なんつ | 何という、どうした |
なんのじ | 案の条 |
にくも | おでき |
にげえ | 苦い |
にさ | お前(汝) |
にゃんこ | 猫(幼児語) |
にんぎゃか | 賑か |
ぬかす(卑語) | 言う |
ぬくい(ぬぐい) | 暖い |
ぬさる | 乗る |
ぬた | どろどろしたもの |
ねぇ | 無い |
ねぇべが | ないでしょうか |
ねげられる | 逃げられる |
ねしょんべこく | 寝小便をする |
ねちくちじる | ためらう、ぐずく |
ねづい(ねづこい) | 丁寧、熱心、くどい |
ねぶか | ねぎ(根深) |
ねんねこ | 赤ん坊 |
のごー | ぬぐう |
のこじ(ず)り | 鋸、のこぎり |
のだしに | むやみに |
のっつお | 大きい体の能なし |
のっぺらぼ | 能なし |
のたばる | 長々とのびる |
のろけ | のろまな者 |
のんの | お寺さま |
な行 用例
- みんな、なあしょさ行らたわい
- ないっちやーねぇべよ
- きょうはとてもさむいなぇ(寒いですね)
- そうでなぇばぇ(そうではないでしょう)
- 本が道にながってるぞい
- なぎみそ(北、南)この子はなきめそだな
- (波畔打つ)なぐろぶっそう
- ことしゃ(今年)なごがいねぇな
- とてもなごい犬だわい
- なこどさま来たぞい
- もう遅くなったなし(もう遅くなったね)
- なして行ぐんだ(なぜ行くのか)
- ほんなごとなじょうだか(そんなことどうだかわからない)
- この図案の出来はなじょったい
- 赤ん坊なすに家さ行った
- 借りた物は早くなすもんだい
- ここになたがあるぞ
- うわ―、ななこなにぼっこっちゃぞ(いやあ、日茶目茶にこわれてしまったよ)
- なまらはんじゃくのくせに生意気言うな
- 遅くなったなや
- ならほどその通りだ
- なんことりしっぺ(お手玉取りして遊びましょう)
- なんせ遠いもんだからいかんにぃ
- なんちゅうひどいやつだ
- まあ、なんちゅうごったベ
- なんちゅってもそいづは駄日だ
- なんつ馬鹿らしいこつた
- なんのじやったなあいづは
- かまねでいだらにくもがでっかくなっちまった
- にげぁい(北、会)にげぇ薬だな、にんげえ(浜)
- にさ、どこさ行くんだ
- にゃにゃ(北、浜、中)にゃ―にゃこ(北、中)
- にんぎゃかなお祭だ行ってみろ
- こいつ何ぬかすか
- きょうはほんとぬくい日だな
- 車にぬさって行げよ
- ぬたおとして鯰をやけ
- おれ、銭がねえ
- みんなら、そうでねぇべが
- ぼやぼやしてたらとんぼにねげられるぞ
- この野郎ねしょんべこいだな
- 女みたいにねちくちじるんでねえてば(女みたいにくずくずするんでないよ)
- あれの仕事は全くねつい
- ねぼか(中)ねぶか掘ってこう
- お前はいつまでもねんねこだない
- でろをのご―(泥をぬぐう)
- のこずり(浜、北、南、中)持ってこい
- はだに、のだしに叱るな
- われはのっつおで困る
- あれはのっぺらぼだ
- 煩撻さのたばってやすめ
- あいつはのろけものだ
- (のんさ)とも言う
は行
方言 | 意味 |
---|---|
はぐた | 端切れ、半ばもの |
はぐった | 間違った |
はせ | 稲かけ |
はそんしる | 修繕する |
はた(だ)いも | 里芋 |
はだつ | 始める |
ばち | 蜂 |
ばっけ | 分家 |
はっこー | 早く来い |
ばったんじる | 脱線する |
ばっち | お祖父さん |
ばっぱ | お祖母さん |
はなぐら | いびき |
はなど | 鼻 |
ぱぱ | 煙草 |
ばば | 糞、大便 |
ばばちゃん | お祖母さん |
ばばちょ | 便所(幼児語) |
ばやえこ(ばやっこ) | 奮い合う |
ばんげ | 夕方、夜、こんばん |
ばんげしな | 夕方 |
ばんげたっこ | 交る交る |
ばんこ | 袖無しの着物(綿入れ) |
はんしょはんしょ | 半死半生 |
ばんちゃあ | お祖母さん |
ばんどし | 夕飯の仕度 |
はんどまい | 表障子 |
はんな | 馬の口なわ |
ひがして | 東の方 |
びこたこ | 不ぞろい |
ひして | 一日中 |
びしゃあつける | 叱りつける |
ひじゃかぶ | 膝がしら |
ひたき | つば |
びだ(卑語) | 女子 |
ひっこき | 兵児帯び |
びっこびっこ | 片足飛び |
びったげた | 駒下駄 |
びっちゃ | 水たまり、ぬかねみ |
ひとかたぎ | 一食 |
ひとっきり | 一旦、しばらく |
ひなくさい | 焦げくさい、きなくさい |
ひびす | さなぎ |
ひよごる | 小便をする |
ひょうなご | にわとりのひな |
びり | 最後、最下等 |
ひるまっから | 昼すぎ |
びれる | 甘える |
ひろったちわい | 拾ったそうです |
ひんまげる | 曲げる(ひんは強意) |
ふくしい | ゆたかな |
ぶくる | 打つ、追う |
ぶすきのこ | 食われぬきのこ |
ふたつける | 黙火する |
ぶっかえる | 倒れる |
ふーずき | ほおずき |
ぶっきる | 折る(強意) |
ふっさぁける | 裂ける |
ぶっさく | 打ち壊す |
ぶっしゃせ | 不幸 |
ぶっせ | 自然に生えた苗 |
ぶったらない | ささらない(杭打ち) |
ぶてえら | 平でないこと(地面) |
ぶゆ(ぶよ) | かげろう、ぶと |
フランケ | 毛布 Blanketの略転 |
ぶんこ | 机(文庫) |
ぶんこい | 杭(棒杭) |
べ | でしょう |
ベー | でしょう、う |
へいがさ | 塀 |
ぺえぎり | 燃料の木 |
べえご | 牛 |
へえならし | 灰かき(ならし) |
べそっと | ぐっと、小量に |
べそっと | 平気、静かに |
へそび(へすび) | 鍋の墨 |
へっつい | かまど |
へでもねぇ(へでなし) | つまらないこと |
べらこ(べらっこ) | 赤ん坊 |
ぺろっと | 平気で、皆 |
へんぞる | まがる |
べんちゃら | 多弁、追従 |
へんめ | 蛇 |
ほいぎょ | 庖丁(はいじょ) |
ほいつ | それ、そいつ |
はいと(ど) | 乞食 |
ぽうぽい | あたたかい |
ほかい | 飯櫃、木はち |
ほきる | 蒻える、茂る |
ぼくどお | 大きな棒 |
ほさかぶ | 藪 |
ほだ | そうだ |
ほだじゃじ | そんな話です |
ほだもの | そうなんですもの |
ぼちょこれる | こわれる |
ほったぶ | 頼 |
ほっちこっち | そちらこちら |
はでねえ | そうでない |
ほとけたて | 法会(仏立) |
ほぼほぼ | たくさん |
ほまち | へそくり金 |
ほや | 寄生木 |
ほれみろ | それ見なさい |
ほんじ | 漢字(本字) |
ほんしき | 本気、本降り |
ほんだら | それなら |
はんでも(は) | それでは |
ほんじゃがら | それだから |
ほんじゃらばまず | 左様なら |
ほんに | 本当に |
はんにょ | 本当に |
ぼんめ | 乾昆布 |
は行
- この紙は、はぐただ
- 試験にはぐっちまった
- はせに稲をかけろよ、はで(南、会)
- 破損するが逆に修繕に変わったもの(珍しい方言の一つ)
- はだいも(北、中)はたいもを掘っペ
- さぁ、仕事をはだっぺぇ
- ハヂ(北、会)バチ(蜂)バゾ(会)
- あそこは俺家のばっけだわい
- 雨が降ちからはっこーよう
- 汽車がばったんしたぞ
- ばっちが来たぞい
- ばっぱが来たぞい
- ぢっちのはなぐらでかい(大きい)
- あれのはなどは団子っ鼻だない
- ぱぱのんでうまいのが
- ばばして来いよ
- ばばちゃんにおんぶする
- ばばちょさ行って来い
- 子供とばやえこしんな(するな)
- あのばんげに火事あったな
- ほんじゃばんげしな寄ってくれろ
- ほんでは、ばんげたっこに行くべよ
- (そんでは、交りばんこに行きましょう)
- いいばんこ着て来たごと
- はんじょはんしょにぶったたく
- ばんちゃん(北、浜)おばんちゃあ来たぞし
- ばんどしはじめっか(はじめようか)
- 早くはんどまいを開けろ
- 馬にはんなつけろ
- ひがしてに柿の木がある家
- あの子はびこたこの下駄はいてるぞ
- ひしてだけ休むことにしっペ
- びしゃあっけっちゃっぺ(叱られたろう)
- ひざかぶ(県内)ぶっつけた
- 馬鹿にしっとひたきかけっつお
- ぴた(中、浜)びたい(会、中)
- ひっこきを下げている
- びっこびっこしないか
- びっちゃこ(北、中、会、南)びっきゃこ(中、会)
- ひとかたぎの飯でもありがでな
- ひとっきり雨もやんだ
- なんだかひなくさいぞ、よっく見ろ
- これ、ひびすだっぺぃ(さなぎでしょう)ひびつ(県内)ひびっつ(南)
- そこらにしょんべんひよごるな
- めんごいひょうなごだない
- びりかす(北、会)びりけっ(県内)
- ひるまっから遊びさ行ぐぞ
- そだにびれるでねぇ
- 五銭ひろったちわい
- あれ、顔ひんまげたぞ
- あの家はふくしい家だ
- 大っこぶっくった(大を打った)
- これはぶすきのこだ、取んな
- かまどさふたつけろ
- 風で板べがぶっかえった
- ふーずき鳴らすべ(鳴らそう)
- その杖ぶっきれ(ぶっきょれとも言う)中、南
- 喧嘩して袖ぶっさぁけたんだ
- この箱ぶっさぐぞ
- あれは、ほんにぶっしゃせなやっだった
- ぶっせがいっばいだ
- この上は堅くてぶったさらないな
- この辺はとてもぶでえらなとこだナ
- ぶゆ居っから食われんなよ
- フランケかけて寝ろ
- ぶんこで勉強せい
- ぶんごいぶて(打て)
- 寝ぼうしたんだベ
- おらも行って見ベー
- へいがさにつたがいっぺいはってたわぃ
- ぺえぎりも積んで正月待つばかりだ
- 赤べえこ鳴くぞ、べこ(県内)
- へえかき(中、浜、北、南)もって来い
- 雪がべそっと減った
- あいつべそっとしているぞ
- 鍋のへそびをはがしておげ
- へっついのわきで猫寝てるぞ
- ほだへでもねえごと言ってんでねえぞ
- あそこのべらこは丈夫だな
- この野郎三皿ぺろっと食った
- へんぞった物指は役に立たね
- あいつは全くおべんちゃらだな
- 草の中に大きいへんめいた
- ほうちょ(会、浜、中、北)はいじょう(県内)
- はいつは何だい
- ほれ、ほいとが来たぞ
- 今日はほんとうにぽうぽいな
- ほかいさ飯あけろよ
- 桑がよくはきた
- ぼくどおでぶんなぐれ
- ほさかぶに逃げろ
- ほだぁ(中、北、南、浜)ほだごと嘘だ
- ああ、ほだじゃじよ
- だっと(だけど)ほだもの仕方ねえベ
- そだに振りまわすとぼちょこれる
- 赤いほったぶだ(ほおたぶ)
- はっちこっち直さなくてなんね
- それは、ほでねえぞい
- きょうはほとけたてだ
- じんぎ(遠慮)しねではぼほぼ食べなよ
- それが婆さんのほまちだとさ
- 山ではやめっけたぞ(見つけたよ)
- はれみろ、だから行ぐなといったべ
- ほんじ書かれっか(書かれますか)
- この雨、ほんしきだべか(本降りだろうか)
- はんだらお前は行きな
- ほんでは駄目でねぇがァ
- ほんじゃがら失敗しんだ(失敗するのだ)
- (人との別れの時の挨拶言葉)
- それは、ほんにか
- うー、ほんにょうまい餅だ
- ぼんめかたづけろや
ま行
方言 | 意味 |
---|---|
まいよ― | 弁償 |
まける | 水をあける |
まじく | 悪口を言う |
まっかちゃっか | 真紅 |
まつご | 松の実、松毬 |
まっちる | 真白 |
まっちろ | 真白 |
まっつぐ | 正面、真直 |
まてい(までえ) | 丁寧 |
までる | かたづける |
まにゃわね | 駄目だ、間にあわない |
まぶる | 守る、見張る |
まま | 飯 |
まみげ | 眉毛 |
まるこい | 円い |
まんま | 食べ物(幼児語) |
まんまごと | ままごと |
みぎっか | 右側 |
みし | 飯(めし) |
みせぇ(みっせ) | 見なさい |
みたえな | ………のような |
みなご | 耳 |
みよ入り | 仏具、じゃらんぼん |
むかりどき | 第一回の誕生日 |
むぐろ | もぐら |
むさんこに | むやみに |
むじり | 筒袖の着物 |
むそい(むすい) | 長持ちする |
むっくらおき | 起床するとすぐ |
むっしょ | むしろ |
むでっぱ | 乱暴、無手っ法 |
むなくさ | 気分、胸の中 |
むめもと | 胸 |
めぁい | まゆ(繭) |
めぁーだれ | 前垂 |
めぇーり | お詣り |
めっかる | 見つかる |
めんげー | 可愛い |
めんご | おとなしい子 |
もえ | 芽 |
もこ(もご) | 婿 |
もこう | 向う |
もーしあげる | さしあげる |
もじる | 縄などをなう |
もだ | 茨 |
もてる | 分けつする |
もめじ | 紅葉 |
もろ | 青鮫 |
もんき | もず |
もんぐらもじ | もぐら(動物) |
もんず | もず |
もんだ | ……なさい |
ま行 用例
- まぁえ(北)まよう(北)
- まげる(こぼす)(南)桶の水まけるぞい
- あの人をそだにまじくな
- 夕焼雲がまっかちゃっかだ
- まっごり(中)まつざら(南、浜)
- 橋の上は霜でまっちろだ
- 山はまっちろだ
- まっつぐは拝殿だ、性質はまっつぐだ
- まてい(県内)までぃー(浜、中、会)
- ここの荷物をまでてくれ
- (役に立たない)あんだは弱いからまにゃわね
- 猫が来っからよっくらまぶってろ
- まま食うぞ
- うの子のまみげは可愛いな
- まるこい石いっばい拾った
- まんまくなっしょ(ください)
- まんまごとしっペー(しましょう)
- 危ねがらみぎっか歩けよ
- 焼きみし五つ作ってくろ(作ってください)
- あれみせぇ、ええ馬だ(よい馬だ)
- 竜みたいえな雲だべした
- 寒くてみみごがもげそうだ
- ほらっみよ入りが鳴らたぞ
- むがれつき(浜)むがんづき(浜)
- この畑にずいぶんむぐろがいるぞ
- むさんこに買うんでねぇ
- むじり出来たから着てげ(着て行きなさい)
- この下駄はむそかった
- むっくらおきに町さ行って来た
- そこさむっしょすけ
- そんなむでっぱしんでねぇ
- どうもむなくさ悪くてしょうね
- むなもと(中、浜、北、南)
- ことしのめぁいはいいようだ
- めぁーだれかけて来うよ(来いよ)
- お寺めぇーりさ行くべ
- 遊んでっとこめっかった
- あいつはめんげー奴だ(めんこい)
- おまえはめんごだなぁ
- たらのもえを取っぺ
- こんど来たもこさま見たか
- もこうさ行って話すべ
- 盃一つもーしあげます
- 縄もじりしてすけろや(手伝えよ)
- もだに引ちからまって血が出た
- ことしの稲はさっぱりもてね(分けつしない)
- もめじとり行こう
- あのふち(淵)にはもろがいる
- 霧ん中でもんきが鳴くぞ
- 畑の中もんぐらもじ歩いだわい
- もんずが鳴いてたべ
- もう少し勉強するもんだ(勉強しなさいよ)
や行
方言 | 意味 |
---|---|
やかばね | 家の構え |
やかむ | しっとする |
やくやく | わざわざ |
やだ | いやだ |
やっから | するから……… |
やっけえ | 柔らかい(やつこい) |
やっけえ | やっかい |
やっさり | 度々、しきりに |
やったがい | やりましたかい |
やっちゃくっちゃ | ごたごたする |
やっぴし | 度々、毎度 |
やど | 夫を呼ぶ語 |
やぶれる | 暴れる |
やまがち | やまかがし(蛇) |
やまどじょう | 山椒魚、鱒 |
やまのおんつぁん | 猿(山の小父様) |
やりなんしょ | やりなさい |
やんだ | 嫌だ |
ゆいこ | 仕事の助け合い |
ゆいげぇし | 助けられたお礼 |
ゆうはり | 夜業 |
ゆだれかけ | よだれかけ |
ゆっつける | 結ぶ |
ゆぶい | けむたい(煙) |
ゆうべな | 夕べ、昨夜 |
ゆもみ | 風呂手拭い |
よあけさま | 夜明方 |
よえのばん | 一昨晩(宵の晩) |
よが | 蚊(夜蚊) |
よがっぺぇ | よいでしょう |
よくきたない | よくいらっしゃいました |
よで(よでご) | 末子(よてっこ) |
よまいごと | 小言 |
や行 用例
- あそこのやかばねは大したもんだ
- 人のことやかんでも仕様あんめぇ
- やくやく来なくてもええ
- 見合いなんかやだなぁ
- 俺がやっからいいで(するからいいよ)
- やっけぇ豆腐だ
- どれどれ、やっけえな奴だ
- やっさり訪ねて行った
- 柔道やったがい
- ほんでやっちゃくっちゃしてんだ
- やっぴしお世話になってやす
- 俺家のやどはまあだ帰って来ねでば
- 酔っばらいが店先でやぶれている
- やまがちへび(県内)
- やまどじょうつかまえっペ
- やまのおんつぁん来たぞ
- おめさんもやりなんしょ
- おらやんだ
- 明日俺とゆいこしねいが
- そんどきのゆいげえ―しをしたんだわい
- きょうもゆうはりだぞ
- ゆだれたらすからゆだれかけかけろ
- それは車にゆっつけておけ
- なんだってゆぶいなこのかまど
- ゆうべな大きな地震があった
- ゆもみ持ってきな
- あしたのよあけさまに来な
- よえのばんに火事があった
- むやみによがが出てきたな
- よがっぺした(北、中)
- 遠いどこよくきたない
- あればよでだからしょうね(しょうがない)
- そだよまいごとず―な(言うな)
ら行
方言 | 意味 |
---|---|
らいさま | 雷(らえぁさま) |
らちもない | とんでもない |
らじもなく | 多く、非常に |
りあす | ………ります |
れぇねん | 来年 |
ろくたま ろくったま | ろくに、正しく |
ろくでね | 意地悪な |
ろ―じ | 庭園(露地) |
ら行 用例
- ほら、らいさまが鳴るぞ(れえさま)(浜)
- らちもない話だ
- らじもなくお金を使ったんだと
- そうで御座りあす
- れぇねん卒業だ
- ろくたま見もしねぇくせして
- ろくでねぇ男だ(ろくでなし)
- うちのろ―じに咲いている
わ行
方言 | 意味 |
---|---|
わ | 汝、おまえ |
わあら | 君達 |
わあわ | 馬 |
わきくさ | わきが |
わざに(と) | わざと |
わじゃに | わざと |
わすら | いたずら |
わっか | 輪 |
わらしめら | 子どもたち |
わらだ | むしろ(藁蓋) |
われ | あなた |
わんねい | あなたの家(我が家) |
わ行 用例
- わがわりんだぞ(悪)
- わあらはよかんべ
- それ、わぁわがないでっペ
- わきくさでは夏困るべ
- わざにしたからかんべんしんね
- わじゃにはぐったんだべ
- わすらしんでねぇぞ(するんじゃないよ)
- 自動車のわっかパンクした
- わらしめらはあっちで遊ばっしぇ(遊びなさい)
- 蚕のわらだ一枚もってこい
- われ使いさ行って来う
- わんねいさ行くべ
ん行
方言 | 意味 |
---|---|
んぐ (んぐ) | 行く |
んぐべい | 行こう |
んだ | そうだ |
んだか(が) | そうですか |
んだげんとも | そうだけれども |
んだってば― | そうでしょう(女語) |
んだっペー | そうでしょう(女語) |
んだべで | そうでしょう(女語) |
んだとも | そうだよ |
んだら | それなら |
んじゃ | それなら |
んじゃから | それだから |
んでありゃしめえ | そうではあるまい |
んでねぇ | そうでない |
んない | そうでない |
んなな | ………のもの |
んベ | 負え(命令) |
んもれる | 孵化する |
ん行 用例
- 家さんぐ
- 飲みさんぐべいょ
- 「んだったなぁ」「んだ」
- 「んだか」「んだんだ」
- んだってもと言う
- んだっば―、わだしそう思うんだ
- んだっペー、俺は知ってるだー
- んだべで、俺もそう思うんだ
- 「ほんとかい」「んだとも」
- んだらおめも行くか
- 急用かい、んじゃら行んから
- んじゃから止めろといったのに
- それは、んでありゃしめぇ
- んでねぇ、そいつは嘘だで
- 「これお前の本か」「んない」
- それは俺んななだ
- 俺のどこんべ
- ひょっこがんもれるぞ
福島方言 浜通りの魅力と暮らしを感じる言葉たち
福島県浜通り地方の方言には、地域の暮らしや文化が色濃く反映されています。一見難しそうに思える言葉も背景や使い方を知ると、人々の生活に根付いた温かさやユーモアを感じられます。この記事では、日常的に使われる方言の意味や具体的な用例を幅広く紹介しました。
これらの方言を学ぶことで、地元の人々とのコミュニケーションがより豊かになり、地域への理解も深まります。
浜通りの方言は単なる言葉ではなく、長い歴史の中で培われた地域のアイデンティティです。これをきっかけに、ぜひ福島方言に触れ、その奥深い魅力を楽しんでみてください。浜通りの方言を知ることで、地域の暮らしや文化をより身近に感じられることでしょう。